署名する前に確かめる6つ。
お金と時間のことに絞ってまとめました。
「契約書、ちゃんと読んでいますか」
業務委託は、お店に雇われるのではなくお店と対等に条件を決めて働く形です。その条件が全部書いてあるのが契約書なのですが、面接で聞いた話と書いてあることが少しずつ違うことがあります。
全部は読まなくて大丈夫です。見るところは6か所だけ。
この記事は、これから業務委託で働くアイリストに向けて、署名する前に確かめておく6つをまとめました。お金と時間のことに絞っています。
6か所だけ
① 歩合の対象になる売上 ② 指名とフリーの率 ③ 材料費と集客費の負担
④ 報酬の支払日 ⑤ 働く時間と場所の決め方 ⑥ 終わるときの予告期間
難しい言葉の条項が並んでいても、働き始めてから効いてくるのはこの6つです。ここだけは、書いてある文字で確かめてください。
とくに①〜③は、同じ「60%」でも手元に残る額がまったく変わるところです。順に見ていきます。
この記事の内容
「売上の◯%」と書いてあったら、その「売上」が何を指すのかを確かめてください。ここが記事でいちばん伝えたいところです。
聞き方の例
「10,000円のメニューを1本やったら、私にいくら入りますか。クーポンを使ったお客様の場合も教えてください」
割合ではなく実際の金額で1回聞いてみるのが、いちばん早くて確実です。
変わるお店があります。入ったばかりの頃はフリーのお客様が中心になるので、ここは先に確かめておく価値があります。
見るところ
・指名とフリーで率が違うか
・違うなら、それぞれ何%か
・指名の扱いがいつ切り替わるか(2回目から指名になるのか、お客様が指名を選んだときだけか)
3つ目は見落としやすいところです。同じお客様が何回目から指名になるかで、数か月後の金額が変わります。
同じ「60%」でも、ここが違うと手元に残る額が変わります。率だけを見て比べないでください。
地味ですが、働き始めた最初の月にいちばん困るところです。
見るところ
・締め日と支払日(月末締めの翌月末払いなら、初回の入金まで最大2か月あきます)
・振込か手渡しか、振込手数料はどちらの負担か
・明細が出るか(何件・いくらの内訳が見られるか)
明細が出るかどうかは、あとで数字が合わないときに効いてきます。
初回の入金までの間を、先に計算しておいてください。
今のお店を辞めてから次の入金まで、2か月あくことがあります。辞める時期を決める前に、ここだけは確かめておいたほうが安全です。
業務委託は、雇われて働く形とは決め方が違います。書いてある内容と、実際の運用が合っているかを見てください。
いちばん聞きにくいところですが、いちばん後で効きます。
2つの方向を、両方見る
・自分から終わりにするとき、何日前・何か月前に言えばいいか
・お店の都合で終わるとき、何日前に知らせてもらえるか
片方しか書かれていない契約書もあります。書かれていないほうを、その場で聞いてください。
あわせて契約の期間と、更新の仕方も見てください。「1年ごとに自動更新」なのか「期間を決めない」のかで、途中で条件を見直せるかどうかが変わります。
その場で止めて、書面をそろえてもらう。これで大丈夫です。
よくあるのは、お店側が悪気なく、口頭で最新の条件を伝えて書面が古いままというケースです。指摘して嫌な顔をされることは、ふつうはありません。
言い方の例
「お話に出た内容と、こちらの書き方が少し違うようなので、そろえていただけますか」
責めるのではなく、そろえてほしいとお願いする形にすると角が立ちません。
この記事で触れていないこと
お客様の引き継ぎ(辞めたあとお客様がどちらに付くか)や、辞めたあとに近くで働けるかどうかの取り決めは、契約書ごとに扱いが大きく違います。書かれているかどうかは必ず見て、内容の判断は専門家にご相談ください。
ここからは、私たちのお店の話です。
業務委託は固定費0円で、お受け取りは技術売上の60%です。材料費は店の負担、お店のホットペッパービューティーの掲載料も店が負担しています。
そして指名とフリーで率を変えていません。入ったばかりの頃にフリーのお客様が中心になっても、金額の出方は変わりません。
1か月前にお申し出いただければ、シェアサロン(面貸し)に切り替えられます。戻ることもできます。
契約書は見学のときにお渡しして、持ち帰って読んでいただいて構いません。分からないところは、その場でも後からでも聞いてください。お店は代官山駅から徒歩2分、恵比寿駅から徒歩5分です。
業務委託の契約書は、どこを見ればいいですか?
6か所です。歩合の対象になる売上、指名とフリーで率が変わるか、材料費と集客費をどちらが負担するか、報酬の締め日と支払日、働く時間と場所の決め方、終わるときの予告期間。働き始めてから効いてくるのはこの6つです。
「売上の60%」と書いてあれば、10,000円の施術で6,000円もらえますか?
契約書によります。技術売上だけが対象か物販も入るか、クーポンの割引をどちらが負担するか、掲載サイトの手数料を引いた後か前かで変わります。「10,000円のメニューを1本やったら私にいくら入りますか」と、実際の金額で聞くのがいちばん確実です。
歩合の率が高ければ、手元に残る額も多くなりますか?
率だけでは決まりません。材料費や掲載サイトの費用をどちらが負担するかで変わります。とくに毎月固定でかかる費用は、売上が少ない月ほど重くなります。率と負担はセットで見てください。
報酬はいつ支払われますか?
お店によります。月末締めの翌月末払いだと、働き始めてから最初の入金まで最大2か月あくことがあります。今のお店を辞める時期を決める前に、締め日と支払日を確かめておくと安全です。
面接で聞いた条件と、契約書の内容が違っていたらどうすればいいですか?
その場で署名せず、書面をそろえてもらってください。「お話に出た内容と書き方が少し違うようなので、そろえていただけますか」と伝えれば大丈夫です。お店側が悪気なく、口頭で最新の条件を伝えて書面が古いままというケースがよくあります。
契約書はその場で署名しないといけませんか?
いいえ。「持ち帰って読みます」と言って構いません。署名したあとは、双方が署名した控えを1部もらってください。変更してもらった箇所は、口約束で終わらせず書き直したものに署名してください。
お客様の引き継ぎや、辞めたあとの取り決めについても書いてありますか?
契約書によって扱いが大きく違うところです。書かれているかどうかは必ず確認してください。内容をどう判断するかは、専門家にご相談ください。
あわせて読みたい
シェアサロンと業務委託、アイリストはどっちがいい?|手取りで比較 業務委託で働き始めたアイリストへ|最初の1か月で確認しておく4つ 業務委託からシェアサロンへ、いつ移る?|アイリストの席代プラン別の分岐点CALM TOKYO 恵比寿本店
代官山駅から徒歩2分、恵比寿駅から徒歩5分。
見学のときにお渡しします。その場で決めていただく必要はありません。
分からないところは、後からでも聞いてください。
※ 記載の内容は2026年9月時点のものです。条件や取り決めはサロンごとに異なります。
※ この記事は、契約書の「どこを見るか」をまとめたものです。個別の契約内容の判断や、法律上の取り扱いについては専門家にご相談ください。