率だけを比べても、
受け取る額は決まりません。
「うちは60%です」
求人票にも面接でも、だいたいこの形で出てきます。そして、ほかの店が55%だと聞くと、60%のほうが良さそうに見えます。
55%のほうが多いこともあります。
この記事では、何%が相場かは書きません。書くのは、自分の場合の実質の率を出す方法です。
この記事で言いたいこと
歩合の率は、何を引かれるかとセットでないと意味がありません。
同じ「売上の60%」でも、材料費を自分で買うのか、お店が持つのかで手元に残る額が変わります。集客費やカード手数料を引かれることもあります。
だから比べるのは率ではなく、「10,000円の施術をしたら、自分にいくら入るか」という一つの数字です。
相場の数字は、この記事では出しません。
歩合の相場として出回っている数字はありますが、何を引かれるかが書かれていないものがほとんどです。引くものが違う数字を並べても、比較になりません。
この記事の内容
この3つを確かめないまま率だけで決めると、入ってから差が出ます。どれも、契約書に書いてあるか、口頭で確認できることです。
出てきた数字が、実質の率です。求人票に書かれている率とは、だいたい違います。
説明のために、仮の数字で並べます。月の技術売上を400,000円とします。
率は5ポイント低いのに、受け取る額は20,000円多くなります。年にすると240,000円の差です。
上の数字は説明のための例です。
売上も材料費も人によって違います。収入を約束するものではありません。大事なのは「自分の数字で同じ計算ができること」だけです。
「指名は60%、フリーのお客様は50%」という形を取っているお店があります。これ自体は珍しくありません。
高いほうの率で計算すると、最初の数か月で足りなくなります。
歩合がかかるのは「技術売上」なのか、それとも別の計算なのか。ここも食い違いが起きやすいところです。
3つ目は特に差が出ます。クーポンを多く使うお店では、割引後にかかる形だと受け取る額が目に見えて下がります。
いちばん食い違わない聞き方
「10,000円の施術を1件やったら、私にいくら入りますか」
率を聞くと「60%です」で終わります。金額で聞くと、引くものを含めて答えることになります。答えに詰まったり、あとから条件が足されたりしたら、そこが確かめるところです。
この聞き方は業務委託の契約書、どこを見る?にも書いています。契約書のどこに書かれているかも、あわせて確かめてください。
「売上が上がれば率も上げます」と言われることがあります。ありがたい話ですが、確かめるのは3つです。
書かれていないものは、なかったことになりやすいです。意地悪で言っているのではなく、人が変われば話も変わるからです。
ここからは、私たちのお店の話です。
引くものを作っていないので、上の式に入れると実質の率も60%になります。指名が少ない時期でも率が下がらないのは、移ってすぐの数か月がいちばんきついからです。
ただし、率が高くても本数が入らなければ額は増えません。
ここは正直に書きます。業務委託は売上で決まる形なので、予約が入らなかった月はそのまま下がります。その話は業務委託のアイリストは、休んだらどうなる?に書いています。
逆に本数が多い方は、シェアサロン(面貸し)のほうが残ることがあります。席代は定額なので、売れた分がそのまま来るからです。見学のときに、どちらが合うか一緒に計算します。
アイリストの歩合は何%が相場ですか?
この記事では相場の数字を出していません。出回っている数字は、何を引かれるかが書かれていないものがほとんどで、引くものが違う数字を並べても比較にならないためです。見るのは率ではなく、材料費・集客費・カード手数料を引いたあとの実質の率です。
歩合の率より先に、何を確かめればいいですか?
3つあります。材料費はどちらが持つか、予約サイトの掲載料や広告費が売上から引かれるか、カード決済の手数料の扱いはどうなるか。いちばん金額が大きく、いちばん見落とされるのは材料費です。
実質の率はどう計算しますか?
「(技術売上 × 歩合率 − 自分が払うもの)÷ 技術売上」です。自分が払うものに、材料費・集客費・カード手数料を全部入れます。出てきた数字が実質の率で、求人票に書かれている率とはだいたい違います。
60%と55%なら、60%のほうが多いですか?
多いとは限りません。月の技術売上40万円で、A店が60%で材料費4万円を自分で払う場合は受け取る額が20万円(実質50%)。B店が55%で材料費を店が持つ場合は22万円(実質55%)です。率は5ポイント低いのに、B店のほうが月2万円多くなります。※説明のための仮の数字です。
指名とフリーで率が違うお店は、どう見ればいいですか?
低いほうの率で計算してください。移った直後はお客様がまだ付いていないので、フリーの割合が高くなります。高いほうの率で計算すると、最初の数か月で足りなくなります。
歩合がかかる「売上」について、確かめることはありますか?
3つあります。税込みの金額か税抜きの金額か、物販を売ったときの扱いは別か、クーポンで割引したときに歩合は割引前と割引後のどちらにかかるか。3つ目はクーポンを多く使うお店ほど差が出ます。
面接では、どう聞くのがいちばんいいですか?
「10,000円の施術を1件やったら、私にいくら入りますか」と金額で聞いてください。率を聞くと「60%です」で終わりますが、金額で聞くと引くものを含めて答えることになります。
CALM TOKYO 恵比寿本店の歩合は?
技術売上の60%で、固定費は0円です。材料費と予約サイトの掲載料は店の負担で、指名とフリーで率を変えません。引くものを作っていないので、実質の率も60%になります。ただし売上で決まる形なので、予約が入らなかった月はそのまま下がります。
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代官山駅から徒歩2分、恵比寿駅から徒歩5分。
技術売上の60%・固定費0円・材料費と掲載料は店の負担。
本数によっては、シェアサロンのほうが合うこともお伝えします。
※ 記載の内容は2026年10月時点のものです。当店の条件は税別、条件はサロンごとに異なります。
※ 本文中の計算例は説明のための仮の数字です。収入を約束するものではありません。
※ 契約の法的な扱い・税・社会保険については触れていません。必要な場合は専門家にご確認ください。