実際の見積書を開いて、品目と単価をそのまま出します。
そして、納品でヒヤリしないための1つのコツを。
器具って、全部そろえるといくらくらいなんでしょう。
調べても「サロンによります」しか出てこなくて。
じゃあ、うちの見積書をそのまま出しますね。品目も、単価も、全部。
結論から言うと、1席あたり13万円くらいです。
1. 施術まわりは1席あたり約13万円(うちの場合)
2. 器具は削れます。でも、お客様が座るものは削れません
3. 納品は「工事中」に入れる。これで納期のヒヤリが消えます
この記事の内容
まず、いちばん知りたいところから出します。施術の1席をつくるのに必要なものと、その単価です。
施術まわり|1席分
2025年1月時点の見積・税別。価格は時期や仕様で変わります
思っていたより……安いです。
そうなんです。まつげサロンは、設備が軽い商売です。
シャンプー台も、大きな鏡も、給排水の工事も要りません。ベッドとライトと、施術する人の技術。これが本体です。
だから「1名で開くなら100〜300万円」と書いています。器具はその中で、いちばん読みやすい部分です。
うちが実際に受け取った見積書です。3席分で組んでもらいました。
施術まわり
受付・待合
衛生・その他
2025年1月の見積。価格・仕様・送料は時期によって変わります
ひとつ、見落としやすいところを言っておきますね。
送料です。この見積では約3万9千円ついています。
大きくて重いものばかりなので、商品代だけで計算していると、最後にずれます。
正直に書きます。この見積は3席分ですが、実際には4席にしました。
見積もりと、実施は違います。
見積の時点では3席。でも進めていくうちに、もう1席増えました。
器具は実物を見ると欲が出ます。私も出ました。
だから、見積の金額をそのまま予算に入れないでください。私の感覚では、1〜2割ふくらむ前提で持っておくくらいがちょうどいいです。
うちはビューティガレージでまとめました。サロン専門の卸で、器具から消耗品までそろいます。
ここを選んだのは、前職の縁があったからです。ただ、縁がなくても使えるところなので、そこは正直に書いておきます。
納期をそろえられます。バラバラに買うと、届く日もバラバラになります。あとで書きますが、これがけっこう効きます。
施術ベッドは中古も出ています。お客様が直接触れないもの(ワゴン、収納、スツール)から中古を検討すると、下げやすいです。
逆に、ここは削らなかった、というものはありますか?
受付の椅子と、カウンターの椅子です。
それと、施術のベッドをリクライニングチェアにしたこと。
これはコンセプトと一緒なんです。値段で選ぶところではありませんでした。
内装の記事で「通る場所は削れる。止まる場所は削れない」と書きました。器具でも同じです。
お客様が座るもの・横になるものは、削らない。
スタッフが使うワゴンや収納は、削っていい。
その差は、お客様の体が直接触れているかどうかです。
まつげの施術は、1時間近く、同じ姿勢で預けてもらう時間です。座り心地は、そのまま体験の質になります。ここを1万円ケチって「なんとなく落ち着かなかった」と思われるのは、いちばん高くつく節約だと思っています。
ここが、この記事でいちばん実用的なところです。
納期でヒヤリしたことは、ありましたか?
ヒヤリはしませんでした。
でもそれは運がよかったからではなくて、ヒヤリすることを知っていたから、念入りに計画したんです。
ポイントはひとつです。納品を「工事中」に入れること。
工事中なら、業者さんが組み立てまでしてくれるからです。
器具は、届いてすぐ使えるわけではありません。チェアも、カウンターも、ロッカーも、組み立てが要ります。大きくて重いので、一人ではきついものもあります。
そして開業直前というのは、他のことで手一杯です。掲載媒体の原稿、保健所、スタッフの教育、消耗品。そこにダンボールの山が加わると、確実に押します。
発注のタイミングは、工事の引渡し日ではなく、着工日から逆算してください。
内装業者さんに「この日に器具を入れたいのですが、大丈夫ですか」と聞くだけです。ひとこと聞いておくかどうかの差です。
薬剤、ロッド、ツール、グルー、テープ。こういった消耗品は、現場に任せました。
妻のほうが必要なものを分かっているので、そこは口を出していません。1ヶ月以上は持つ量を入れています。
ここは技術をやる人が決めるべきところだと思っています。経営側が金額だけ見て量を減らすと、施術が止まります。
もうひとつ、正直に書いておきます。
新しい技術を導入するとき、講習に行って材料のセットを買うことになります。これは必要な出費です。
ただ、うちの場合はセットの中に、結局あまり使わなかったものもありました。
これは私たちの使い方の問題です。ただ、これから講習に行く方は「全部を使い切る前提で買わない」と思っておくと、気が楽だと思います。
導入する技術の数だけ、この講習費と材料費がかかります。開業前に何種類のメニューを立ち上げるかは、ここにも効いてきます。
「これは最初に要らない」というものを聞かれたら、正直、あまり思い当たりません。まつげサロンは、もともと持ち物が少ない商売だからです。
逆に、これだけは省けないというものはあります。
保健所の審査に通るために必要なもの。
ここは、あってもなくても営業できる、という性質のものではありません。
なければ、そもそも開けません。
うちの見積にも、殺菌灯紫外線消毒器が入っています。1万円ほどのものです。金額としては小さいですが、これがないと検査が通りません。
必要な設備は、地域ごと・物件ごとに違います。器具を発注する前に、図面を持って所轄の保健所に相談に行ってください。「何が要りますか」と聞けば教えてもらえます。買ってから聞くと、買い直しになります。
1席だけなら、いくらくらいですか?
うちの見積だと、施術まわりで約13万円(税別)でした。これに受付まわり、衛生用品、送料が乗ります。ただし価格は時期や仕様で変わるので、目安として見てください。
中古やレンタルはどうですか?
お客様が直接触れないもの(ワゴン、収納、スツール)から検討すると下げやすいです。逆に、お客様が横になるチェアは新品をおすすめします。座り心地は、そのまま体験の質になります。
発注はいつすればいいですか?
工事の着工日から逆算してください。引渡し日ではありません。工事中に納品できると、業者さんが組み立ててくれます。内装業者さんに「この日に入れたいのですが」と聞くだけです。
見積の金額をそのまま予算にしていいですか?
やめたほうがいいです。うちは3席分の見積で組んで、実際は4席になりました。器具は実物を見ると欲が出ます。1〜2割ふくらむ前提で持っておくと安心です。
送料は見ておくべきですか?
見てください。うちの見積では約3万9千円ついています。大きくて重いものばかりなので、商品代だけで計算していると最後にずれます。
消耗品はどれくらい仕入れればいいですか?
うちは1ヶ月以上持つ量を入れました。ここは施術をする人に決めてもらってください。経営側が金額だけ見て減らすと、施術が止まります。
1. 施術まわりは1席あたり約13万円(うちの2025年1月の見積・税別)
2. 送料を忘れない(うちは約3万9千円)
3. 見積もりと実施は違う。1〜2割ふくらむ前提で
4. お客様が座るもの・横になるものは削らない
5. 納品は「工事中」に。業者さんが組み立ててくれます
6. 発注は着工日から逆算(引渡し日ではない)
7. 消耗品は施術をする人が決める
8. 保健所に必要なものは、買う前に聞く
「工事中に納品する」、思いつきませんでした。
知っていれば、ひとこと聞くだけのことなんです。
開業の準備って、こういう「知っていれば5秒、知らないと3日」が本当に多いです。
次は求人の話を書きますね。9つのなかで、いちばん早く動きはじめるステップです。
この記事は、私自身が2025年に恵比寿で1店舗を開業した経験と、そのときに受け取った見積書をもとに書いています。掲載している価格は2025年1月時点のもので、時期・仕様・数量・配送先によって変わります。最新の価格は販売店にご確認ください。美容所として必要な設備は地域・物件によって異なるため、発注前に所轄の保健所にご相談ください。
