前年比は、今年 ÷ 去年で出します。計算はかんたんです。
でも、うちは今年、前年比を使っていません。去年と今年で、働いている人数が違うからです。
人数が違う年どうしを比べると、下がったのが「お店の力」なのか「人数」なのか、分かりません。
代わりに、1人・1日あたりの技術客数で比べています。
この記事の内容
前年比の計算は、こうです。
前年比 = 今年の数字 ÷ 去年の同じ月の数字 × 100(%)
100%を超えていれば、去年より増えた。下回っていれば、減った。
季節の波を気にせずに比べられるので、多くのお店で使われている数字です。
うちも、出してみました。
下がっていました。
下がった理由を探すと、すぐに分かりました。
去年と今年で、働いている人数が違ったのです。
去年は、フルで出勤するスタッフがいました。今年は、そのときより少ない人数で回しています。
人数が減れば、受けられるお客様の数も減ります。売上も下がります。
それは、お店の力が落ちたのではなく、人数が変わったというだけです。
前年比だけを見ると、この2つの区別がつきません。
どちらなのかで、やることはまったく違います。
前年比は、「人数が同じ」という前提があって、はじめて意味を持つ数字でした。
そこで、比べ方を変えました。
1人・1日あたりの技術客数 = 技術客数 ÷ スタッフ全員の出勤日数の合計
「スタッフ全員の出勤日数の合計」は、たとえば、2人が20日ずつ出勤したら40日です。
人数や出勤日が変わっても、1人が1日に何人のお客様を担当できたかで比べられます。
| 去年の同じ月 | 今年 | 比べると | |
|---|---|---|---|
| 技術客数 | 200人 | 130人 | 前年比 65% |
| スタッフ全員の出勤日数 | 50日 | 30日 | — |
| 1人・1日あたり | 4.0人 | 約4.3人 | 約108% |
図表①:前年比と、1人・1日あたりの違い(説明のための例です)
※ 数字は計算を見せるための例です。うちの実際の数字ではありません
前年比で見ると、65%。大きく下がっています。
でも、1人・1日あたりで見ると、約108%。むしろ上がっています。
同じ数字から、まったく逆のことが読めます。
人数が変わった年は、下の行を見るほうが、お店の実態に近いと考えています。
もう1つ、一緒に見ている数字があります。
1席あたりの回転 = 技術客数 ÷ 席の数 ÷ 営業日数
1日に、1つの席で何人のお客様を施術したか、です。
「1人・1日あたり」はスタッフの側から見た数字、「1席あたり」はお店の席の側から見た数字です。
スタッフが掛け持ちで複数の席を使うこともあるので、人数からは席の使われ方が分かりません。だから、別に出しています。
1席あたりの回転が低い日が多ければ、人を増やす前に、いまの席をどう使うかの話になります。
前年比が、だめな数字なわけではありません。
使える条件があるだけです。
| お店の状態 | 前年比 | 1人・1日あたり |
|---|---|---|
| 去年と今年で、人数も出勤日もほぼ同じ | 使える | 使える |
| スタッフが入った・辞めた | 使えない | 使う |
| 出勤日数が大きく変わった | 使えない | 使う |
| 開業して2年たっていない | 使えない | 使う |
図表②:前年比を使うか、1人・1日あたりで見るか
開業して2年たっていないお店は、比べる「去年」が、まだ立ち上がりの時期です。
うちも、ここに入ります。
いま、うちが比べている相手は、2つです。
去年は、人数も、やり方も、いまとは違うお店でした。
違うお店と比べても、次に何をすればいいかは出てきません。
同じ体制になってからの数字どうしを、1人・1日あたりで比べる。
体制が変わったら、その月から数え直す。
来年、体制が同じまま1年たったら、そこで初めて、前年比を使います。
この記事で使っている道具
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