CATEGORY 02求人

求人のキャッチコピーに「経験者募集」と書く前に。
その言葉が検索されるのは、全国で月20回ほどだった

机の上の求人原稿を虫めがねで見ているイラスト。横に〇と×のカードが置かれている
先に結論

経験のある方に来ていただきたくて、求人広告に「経験者」と入れた言葉を足しました。

1か月後、表示は0回でした。

調べてみると、「経験者募集」が検索されるのは、全国で月に20回ほど。「アイリスト 求人」は2,900回ほどです。

「経験者募集」は、募集する側が書く言葉でした。探す側が打つ言葉ではありません。キャッチコピーに何を書くことにしたかをまとめます。

この記事の内容

  1. 経験のある方に来てほしくて、その言葉を入れた
  2. 1か月後、表示は0回だった
  3. 全国で調べても、月に20回ほどだった
  4. 探す方が実際に打っていた言葉
  5. 言葉が広すぎても、別の方が来る
  6. キャッチコピーには、何を書くか

この記事は、求人を「どう数えるか」を書いた記事の続きです(→ Google広告で求人を出した2か月。問い合わせ3件、見学2件。電話の1件は、どの数字にも残らなかった)。今回は、求人に何と書くかの話です。

1. 経験のある方に来てほしくて、その言葉を入れた

うちは、自分のサイトに求人ページを作り、Googleの検索広告で来てもらう形で求人をしています。

検索広告は、「この言葉で検索されたら、うちの広告を出す」という言葉を、こちらで決めておく仕組みです。

2026年9月、その言葉に、次のようなものを足しました。

アイリスト パート 経験者

アイリスト 経験者 募集

まつげ 求人 経験者 東京

考えたことは単純です。
経験のある方に来ていただきたい。だったら「経験者」と入った言葉で出せば、経験のある方に届くはずだ。

狙いとしては、まっとうだと思っていました。

2. 1か月後、表示は0回だった

1か月たって、結果を見ました。

入れた言葉広告が表示された回数
アイリスト パート 経験者0回
アイリスト 経験者 募集0回
まつげ 求人 経験者 東京0回

図表①:「経験者」と入れた言葉の、1か月の結果
※ 2026年9月の1か月間。記録に残っている3つの言葉について。

3つとも、1回も表示されていません。

押されなかったのではありません。そもそも、出る機会が1回もありませんでした。

しかも、3つのうち2つは、Googleの側で配信の対象から外されていました。こちらが止めたわけではありません。

お金は1円もかかっていません。出ていないので。
ただ、「経験のある方に届ける」という狙いは、1か月まるごと空振りでした。

3. 全国で調べても、月に20回ほどだった

うちの広告だけの話かもしれない、と思いました。恵比寿の小さなお店の、少ない予算の話です。

そこで、日本全国でその言葉がどれくらい検索されているかを調べました。

言葉月の検索回数
経験者募集20回ほど
アイリスト 求人2,900回ほど

図表②:日本全国で、1か月に検索されている回数
出典:Google広告のキーワードプランナー(地域=日本/2025年9月〜2026年8月の月平均)。目安の数字です。

約145倍の差があります。

「経験者募集」は、日本じゅうを合わせても、月に20回ほどしか打たれていません。
うちの広告が出なかったのは、設定が悪かったからではなく、その言葉で探している方が、ほとんどいなかったからでした。

この数字は、Google広告のアカウントがあれば、どなたでも同じ画面で確かめられます。

4. 探す方が実際に打っていた言葉

では、仕事を探している方は、何と打っていたのか。

同じ月に、うちの求人ページへ実際に届いていた言葉を並べます。

届いていた言葉表示された回数どこで
アイリスト シェアサロン131回広告
アイリスト 求人 恵比寿31回検索結果
アイリスト 募集 恵比寿31回検索結果
「経験者」と入れた3つの言葉0回広告

図表③:2026年9月、うちに届いていた言葉

並べてみると、はっきりしています。

探す方が打っているのは、「職種」と「場所」、そして「働き方」です。

自分が経験者かどうかは、打っていません。

考えてみれば、当たり前でした。
経験のある方は、自分のことを「経験者」とは検索しません。「経験者募集」は、募集する側が書く言葉です。探す側の言葉ではありませんでした。

5. 言葉が広すぎても、別の方が来る

逆の失敗もしています。

同じ9月、パートの求人に「美容師 副業」という言葉を入れていました。

広告が表示された回数44回
押された回数5回
かかった費用約2,000円
そこからLINEボタンが押された回数0回

図表④:「美容師 副業」の結果
※ 2026年9月1日〜19日。数字は丸めています。

こちらは、ちゃんと表示されて、ちゃんと押されています。
でも、その先に進んだ方は、1人もいませんでした。

理由を考えて、気づきました。
「美容師 副業」と打つ方は、美容師として働きながら、もう1つ仕事を探している方です。アイリストとして働きたい方とは、別の方でした。

来てくださったのに、求人ページを開いて「自分のことではない」と帰られた。
言葉が広すぎたせいで、お互いに時間を使ってしまいました。この言葉は、9月19日に止めています。

狭すぎる言葉は、誰にも届かない。広すぎる言葉は、別の方に届く。

ちょうどいいのは、探す方がそのまま打つ言葉でした。

6. キャッチコピーには、何を書くか

ここまでは広告の話ですが、求人サイトや自分の求人ページのキャッチコピー(いちばん上の見出し)にも、そのまま当てはまると考えています。

うちが決めたことを、4つ書きます。

1
見出しの先頭には、探す方が打つ言葉を置く職種・場所・働き方です。うちの場合は「アイリスト」「恵比寿」「シェアサロン」「業務委託」「パート」。「経験者募集」「やる気のある方」は、見出しの先頭には置きません。
2
「来てほしい方」は、見出しではなく本文で伝える「経験者募集」と書いてはいけない、という話ではありません。置く場所が違った、という話です。見出しは、見つけてもらうための言葉。来てほしい方の条件は、開いてくださった方に、本文で丁寧にお伝えします。
3
働き方ごとに、ページを分ける「シェアサロン」と打つ方と「パート」と打つ方では、知りたいことが違います。1つのページに全部を書くと、どなたにとっても「自分のことが少ししか書いていないページ」になります。うちは働き方ごとに分けました。
4
言葉を決める前に、検索されている回数を見る「こう書けば届くはず」は、たいてい募集する側の思い込みです。うちがそうでした。図表②のように、数字を見てから決めます。

現在の状態

阿部弘康

阿部 弘康

株式会社CALM TOKYO 代表取締役|恵比寿でまつげパーマ・眉毛サロンを運営
サロン集客ヘルパー(個人事業)|美容サロン専門のコンサルタント

恵比寿でまつ毛・眉毛サロンを運営しています。この記事の数字は、すべて自店のGoogle広告の管理画面とSearch Consoleのものです。
費用は丸めています。出典が言えない数字は書いていません。

この記事で使っている仕組み

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