CATEGORY 03育成

売上目標の立て方は、技術と店販を分けるところから。
スタッフに渡すのは、3段のうち最初の1段だけ

売上の目標を技術と店販に分けて書き出したノートのイラスト
先に結論

スタッフの目標を、「売上いくら」の1行では渡していません。

まず技術と店販に分け、技術を「空き時間」と「単価」に分けます。

そこから目標を3段にして、渡すのは最初の1段だけです。

いちばん上の数字だけを渡しても、明日から何をすればいいかが、分からないからです。

この記事の内容

  1. 「売上◯万円」だけ渡しても、何をすればいいか分からない
  2. 技術と店販を分ける
  3. 稼働率と単価の表で、届く組み合わせを見せる
  4. 目標は3段にする。渡すのは、最初の1段
  5. 「単価を上げて」とは言わない
  6. 目標は、会議で一緒に決める

1. 「売上◯万円」だけ渡しても、何をすればいいか分からない

今月の目標は◯万円です

この1行は、オーナーにとっては分かりやすい数字です。
でも、受け取ったスタッフは、こう思います。「それで、何をすればいいの?」

売上は、結果の数字です。お客様に「売上を上げさせてください」とは言えません。
言えるのは、「次はいつにしますか」「こちらも一緒にいかがですか」のほうです。

だから、目標を渡す前に、売上を、手が届くところまで分けることにしました。

2. 技術と店販を分ける

最初に分けるのは、技術と店販です。

売上の目標

図表①:売上の目標を、行動まで分ける

技術と店販を分けるのは、やることが違うからです。

技術は、予約枠の話です。枠がどれだけ埋まり、1枠がいくらになったか。
店販は、おすすめの話です。どのお客様に、何を、どうお伝えしたか。

1つの数字にまとめてしまうと、どちらが動いたのかが見えません。
技術が伸びたのか、店販が伸びたのか。分けておくと、褒めるところも、直すところも、はっきりします。

3. 稼働率と単価の表で、届く組み合わせを見せる

技術の売上は、稼働率と単価のかけ算です。

そこで、縦に単価、横に稼働率を並べた表を作りました。
マスの中は、その組み合わせのときの売上です。

単価\稼働率いま少し上もう
少し上
さらに上
いまの単価◯◯◯◯
1段上◯◯◯◯
2段上◯◯◯届く
3段上◯◯届く届く

図表②:稼働率と単価の表(形だけ。数字は伏せています)
※ 色のついたマスが、目標に届く組み合わせです。

この表を作って、分かったことがあります。

稼働率をいまのままにして、単価だけで目標に届かせようとすると、現実的でない単価になりました。

逆に、稼働率と単価を両方少しずつ上げると、届くマスが、いくつも出てきます。

「◯万円」と言われると遠く感じる数字も、表にすると、「このマスなら行けそう」が見つかります。
目標は、1つの数字ではなく、届く組み合わせとして見せることにしました。

稼働率の出し方は、数字の記事に書きました(→ 稼働率の計算は、施術時間 ÷(施術時間+空き時間)。出してみたら、空き時間にやることが決まっていなかった)。

4. 目標は3段にする。渡すのは、最初の1段

届くマスが見えても、そこまで一気には行けません。
途中に、段を置きます。

段やること
1段目次回予約を、セットのメニューでいただく。まずは月に数件から
2段目セットの割合を上げる。オプションもご提案する
3段目ご指名の割合を上げる。初回向けの割引で来られる方の割合を下げる

図表③:目標の3段

3段を作ったうえで、スタッフに渡すのは、1段目だけです。

3段ぜんぶを目標として渡すと、いちばん遠い3段目ばかりが目に入ります。そして「無理だ」になります。

1段目は、やることが1つです。そして、やれば届く高さにしてあります。
届いたら、次の段を渡します。

5. 「単価を上げて」とは言わない

単価の話は、言い方を決めています。

「単価を上げてください」とは、言いません。

単価が低く見える月には、理由があります。初めてのお客様が多い月は、初回向けの価格の方が増えるので、平均は下がります。
それは、新しいお客様が来てくださっている、ということでもあります。

だから、順番をこう話します。

次回予約が入る

 → 予約枠が、先に埋まる

 → 稼働率が上がる

 → 2回目以降の方が増えて、単価も上がる

単価は、上げるものではなく、結果として上がるもの。

お願いするのは、いちばん上の1行だけです。

6. 目標は、会議で一緒に決める

目標は、紙で配って終わりにしません。
会議で、表を一緒に見ながら決めます。

オーナーが1人で決めた数字は、「言われた数字」です。
表を見て、「このマスなら」と本人が言った数字は、「自分で決めた数字」になります。

決めるのは、次の会議までの目標です。うちは、3か月ごとに見直しています。

そして、数字と一緒に、本人がやることと、お店がやることを分けて書きます。
集計や分析は、お店の側の仕事です。スタッフにお願いするのは、お客様の前でやることだけにしています。

現在の状態

阿部弘康

阿部 弘康

株式会社CALM TOKYO 代表取締役|恵比寿でまつげパーマ・眉毛サロンを運営
サロン集客ヘルパー(個人事業)|美容サロン専門のコンサルタント

恵比寿でまつ毛・眉毛サロンを運営しています。この記事に書いたのは、すべて自店で実際に決めて、使っている型です。
費用は丸めています。出典が言えない数字は書いていません。

この記事で使っている道具

面談シート

スタッフ面談で使う面談シートを、準備しています。