プレオープンって、安くしてたくさん来ていただく期間ですよね。
その、練習みたいな……。
うちは、価格を1円も下げていません。通常どおりです。
そして集客のためにも置いていません。
じゃあ、何のための9日間だったんですか。
確認のためです。足りないものと、流れの詰まりを見つける期間です。
そして、この日程を組むときに1つだけ、自分では決められない日があります。
そこを知らないと、オープン日そのものが崩れます。
1. プレオープンは集客ではなく「確認」のために置く。価格は下げなくていい
2. 掲載が始まる日は、自分では選べません。月号の切り替えで決まります
3. 公式LINEは、カウンセリングの前に案内する。あとにすると、ほぼ取れません
この記事の内容
うちの日程は、こうでした。
プレオープンも営業です。「まだ本番じゃないから」は通りません。美容所としての確認を受けてから始めてください。この順番だけは、絶対に前後させないでください。
そして、9日間の目的です。
1. 足りないものを、洗い出す
2. お客様が入ったときの流れを、実際に通してみる
集客は、目的に入っていません。
お店を作る作業と、お店を回す作業は、別物です。内装が終わっても、器具が入っても、1人のお客様を最初から最後まで通してみるまで、回るかどうかは分かりません。
ここが、この記事でいちばん実害を防げるところです。
プレオープンの時期には、すでに掲載媒体のページが公開されていました。そして実際、そこからも予約が入っています。
ただ、この「公開の日」は、自分では決められませんでした。
掲載媒体には「月号」があります。ページが世に出るのは、その切り替えのタイミングです。
つまり月に1回しかありません。
うちのときは第4木曜のあたりでした。ただし、ここは変わることがあるので、必ず担当の方に確認してください。
大事なのは日付ではありません。「掲載開始日は自分では選べない」ということのほうです。
もし、間に合わなかったらどうなるんですか。
次の切り替えまで、載りません。1ヶ月待つことになります。
お店は開いているのに、いちばん人が来る時期に、探しても出てこない状態です。
正直に書きます。これは本当に辛いです。
だから、逆算の順番はこうなります。
1. 掲載が始められる日を、担当の方に聞く
2. その日に間に合うように、原稿の締切を確認する
3. そこから、プレオープンと本オープンの日を決める
オープン日を先に決めて、あとから掲載を合わせようとすると、間に合いません。原稿の中身は掲載原稿の記事に書きました。14シートあります。締切から逆算してください。
プレオープンというと、半額や無料を思い浮かべる方が多いと思います。
うちは、通常どおりにしました。1円も下げていません。
確認したいのは「本番と同じ流れ」だからです。
価格を変えると、お会計の流れも、ご案内の言葉も、本番と変わってしまいます。
お客様に「安いから来た」と思われる状態で通しても、確認したかったことは確認できません。
それに、下げた価格は、あとから戻すのが大変です。この話はメニューと価格の記事に書いたとおりです。最初に出した数字が、その店の基準になります。
プレオープンの9日間に来ていただいたのは、知人と、家族です。
そして、掲載が始まっていたので、媒体からのご予約も入りました。
ここは、少し個人的なことを書かせてください。
今まで支えてくださった方に、お祝いをしていただきました。
あれは、本当に嬉しい瞬間でした。
オープンというのは、かけがえのない宝物です。
数字の話ばかり書いてきた連載ですが、ここだけは数字になりません。
そして、実務の面でも意味がありました。知っている方だから、率直に言ってもらえます。「ここ、ちょっと寒い」「荷物どこに置けばいい?」――はじめてのお客様は、こういうことを言いません。黙って帰られます。
9日間、ずっと予約が埋まっていたわけではありません。空いている時間のほうが多かったです。
その時間は、こうしていました。
モデルさんに入っていただいて、スタッフの教育にあてました。
これも「確認のため」の一部です。技術のばらつきは、実際に施術してもらわないと分かりません。
そして、この時間があったから、次の節の話ができました。
プレオープンでいちばん時間をかけたのが、これです。
うちは、公式LINEが生命線だと最初からスタッフに伝えていました。公式LINEの記事に書いたとおり、開業の12日前にはもう作り込んであります。
でも、作っただけでは登録していただけません。
「どこで、誰が、なんと言って案内するか」を、1から全員で考えて、実際にやってみました。
そして、いまの結果です。
9割以上の方に、登録していただけています。
答えは、置く場所でした。
カウンセリングの前に、こうお伝えします。
「当店では、LINEのご登録が会員証の役割をしています」
登録していただいてから、ご案内に進みます。
カウンセリング中、施術中、その合間、お帰りのときに
「よかったらご登録ください」
これは、ほとんど登録していただけません。
違いは、言葉ではありません。お願いか、手続きかです。
サービスが始まる前は、まだ「手続きの時間」です。
始まったあとは、「お願いの時間」になります。
受付で本人確認をされて嫌な気持ちになる方はいません。それは手続きだからです。けれど施術が終わってくつろいでいるところに「よかったら」と言われると、断る自由が生まれます。
同じことを、違う場所で言っているだけです。それで9割変わりました。
ここは、業種を問わず使えると思っています。ポイントカードでも、会員登録でも同じです。「サービスが始まる前に、手続きとして置く」。この一行だけ持ち帰っていただければ、この記事は役に立ったことになります。
プレオープンで分かったことを、もう1つ。
私はお会計は受付の椅子でするものだと思っていました。図面もそのつもりで見ていました。
実際にやってみると、施術台でお会計をすることのほうが多いと分かりました。
施術が終わった直後、お客様はまだ横になっていた場所にいます。
そこから受付に移動していただくより、その場で済むほうが自然でした。
だから、決済の端末は持ち運べるものにしておいてよかった、ということになります。親記事にも書きましたが、あのときは「シェアサロンで先に使うから」という理由で選んでいました。
結果的に正解でしたが、狙って選んだわけではありません。正直に書いておきます。
こういうことは、図面を見ていても分かりません。実際にお客様を1人通して、はじめて出てきます。プレオープンを置く意味は、ここにあります。
正直に書きます。何が足りなかったか、細かくは覚えていません。記録も残していません。
覚えているのは、こういうことです。
足りなかったのは、細々したものだけでした。
100円ショップに買いに行きました。タオル、小物のケース。
大きいものは、すでに全部そろっていました。
ここは、そんなに悪い結果ではないと思っています。
チェックリストで100項目以上を潰したうえで、それでも出たのが「細々したもの」だけだったからです。大きいものが足りていたら、9日あればなんとかなります。
じゃあ、プレオープンは要らなかったということですか。
逆です。要ります。
モノは9日あれば買えます。買えないのは、流れのほうです。
LINEの案内をどこで置くか、お会計をどこでするか。これは本オープンの日に気づいても、もう間に合いません。
いま同じことをやるなら、何日にするか。
1週間は、確実にとります。
理由は、曜日が1周するからです。平日と土日では、来られる方も、混み方も違います。1周してはじめて「うちの1週間」が見えます。
そして、スケジュールがきつくなったときの話です。
削るのは、プレオープンではありません。
プレオープンを残して、本オープンの日を後ろにずらしてください。
ただし、掲載が始まる日との兼ね合いがあります。後ろにずらせる幅は、そこで決まります。だから、いちばん最初に確認するのが掲載開始日なんです。
プレオープンは、何のために置くんですか?
確認のためです。足りないものを洗い出すことと、お客様が入ったときの流れを実際に通してみること。この2つです。集客は目的に入れていません。お店を作る作業と、お店を回す作業は別物で、1人通してみるまで回るかどうかは分かりません。
プレオープンの前に、何を済ませておく必要がありますか?
美容所としての確認です。プレオープンも営業なので、確認がおりていない状態ではできません。うちは4月25日に確認を受けて、5月1日に始めました。この順番は絶対に前後させないでください。
掲載媒体のページは、好きな日に公開できますか?
できません。掲載には「月号」があり、ページが出るのは切り替えのタイミングだけです。つまり月に1回です。うちのときは第4木曜のあたりでした。ここは変わることがあるので、必ず担当の方にご確認ください。間に合わないと、次の切り替えまで1ヶ月載りません。
オープン日は、どうやって決めればいいですか?
掲載が始められる日から逆算してください。①掲載開始日を担当の方に聞く →②原稿の締切を確認する →③プレオープンと本オープンを決める、の順です。オープン日を先に決めて、あとから掲載を合わせようとすると間に合いません。
プレオープンは、価格を下げるべきですか?
うちは下げていません。通常どおりです。確認したいのは「本番と同じ流れ」だからです。価格を変えると、お会計の流れもご案内の言葉も本番と変わってしまいます。それに、下げた価格はあとから戻すのが大変です。
プレオープンには、誰を呼べばいいですか?
うちは知人と家族でした。掲載が始まっていたので、媒体からのご予約も入っています。知っている方だから、率直に言ってもらえるのが大きいです。「ここ、ちょっと寒い」「荷物どこに置けばいい?」――はじめてのお客様は、こういうことを言わずに帰られます。
予約が入らない時間は、どうしていましたか?
モデルさんに入っていただいて、スタッフの教育にあてました。これも確認のうちです。技術のばらつきは、実際に施術してもらわないと分かりません。空いている時間のほうが多かったので、ここを決めておくと無駄になりません。
公式LINEは、どのタイミングで案内すればいいですか?
カウンセリングの前です。うちは「当店ではLINEのご登録が会員証の役割をしています」とお伝えして、登録していただいてからご案内に進みます。いま9割以上の方に登録していただけています。逆にカウンセリング中・施術中・お帰りのときの「よかったらご登録ください」はほとんど登録していただけません。
同じ言葉なのに、なぜそこまで変わるんですか?
お願いか、手続きかの違いだと思っています。サービスが始まる前は「手続きの時間」ですが、始まったあとは「お願いの時間」になります。受付で本人確認をされて嫌な気持ちになる方はいません。それが手続きだからです。ポイントカードでも会員登録でも同じだと思います。
お会計は、どこでするものですか?
うちは受付でするものだと思っていましたが、実際は施術台でのお会計のほうが多いと分かりました。施術直後のお客様は、まだ横になっていた場所にいます。移動していただくより、その場で済むほうが自然でした。だから決済の端末は持ち運べるものにしておいてください。
結局、何が足りなくなりましたか?
細々したものだけでした。100円ショップに買いに行きました。タオル、小物のケース。大きいものは、すでに全部そろっていました。正直に書くと、何が足りなかったかを細かくは覚えていませんし、記録も残していません。チェックリストで100項目以上を潰したうえで、出たのがその程度だったということです。
プレオープンは、何日とればいいですか?
1週間は確実にとってください。曜日が1周するからです。平日と土日では来られる方も混み方も違います。1周してはじめて「うちの1週間」が見えます。そしてスケジュールがきついなら、削るのはプレオープンではなく、本オープンの日を後ろにずらしてください。
1. プレオープンは集客ではなく「確認」のために置く
2. 保健所の確認が先。プレオープンも営業です
3. 掲載が始まる日は自分では選べない。月号の切り替えで決まります
4. オープン日は、掲載開始日から逆算する
5. 価格は下げなくていい。本番と同じ流れを確認したいからです
6. 知人と家族は率直に言ってくれる。はじめての方は黙って帰られます
7. 空き時間はモデルさんを入れて教育にあてる
8. 公式LINEはカウンセリングの前。お願いではなく手続きにする
9. お会計は施術台でのことが多い。端末は持ち運べるものを
10. 1週間は確実にとる。削るならオープン日を後ろにずらす
モノは9日あれば買える。買えないのは流れのほう。そこが抜けていました。
そうなんです。そして流れは、お客様がいないと確認できません。
だから、プレオープンにお客様に来ていただく必要があります。安くする必要はありません。いつもどおりでいいんです。
ここまでで、開業前にやることはほぼ終わりです。次はいよいよ手続きとお金の記録の話になります。
この記事は、私自身が2025年に恵比寿で1店舗を開業したときのプレオープンの記録をもとに書いています。掲載している日程・割合は、すべて当社1店舗の実績であり、地域・業種・規模によって変わります。掲載媒体の月号の切り替え時期、原稿の締切、掲載開始日の決まり方は媒体・プラン・契約時期によって異なり、また変更されることがあります。必ず担当の方にご確認ください。美容所の開設にあたっては、営業を開始する前に保健所の確認を受ける必要があります。プレオープンも営業にあたりますので、手続きの詳細は所轄の保健所にご確認ください。本記事の内容は、成果を保証するものではありません。
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